前回はシロアリの特徴をお伝えしました。その続きです。
今回この記事は、シロアリ業者のアイジーコンサルティング、重田さんの監修でお送りします
蟻害から住まいを守るためには、
①防蟻する(薬剤処理)
②プロの目で定期的に点検してもらう
③シロアリを呼ぶ原因をつくらない
この3点が重要ポイントです。
まず、シロアリの形跡とはどのようなものなのか見て行きましょう。
床下ではなく普段私達の目から見える場所で確認できるシロアリの形跡です。
一つ目は浴室や洗面所の出入り口。建具などの木枠の根元部分です。
腐って穴があいていると既に被害に遭っています。
二つ目はお庭。木製の柵や植え込みの支柱の根元部分です。
土のかたまりが付いていたら、確実にシロアリがいます。
お庭の場合は、イコール建物の被害ではありませんが、
自分の家の周りにシロアリがいるということを意味します。
三つ目は建物の中。羽蟻が大量にいた場合です。
シロアリは特に5月~6月にかけて飛びます。
夏の今の時期はクロアリの羽蟻が飛ぶ時期です。
しかし夏の羽蟻がクロアリだからと言って安心はできません。
クロアリが大量に飛んでいる場合は、
建物に何か異常があることを疑わなくてはならないからです。
その理由は、
①クロアリがシロアリを食べに来ている
②水漏れ、結露にクロアリが集まっている
ということが考えられるのです。
特に水漏れは建物の大敵ですね。浴室周りや台所は注意しましょう。
また重田さんの経験上、出窓部分の水漏れ・雨漏れが多いとのことです。
兆候が現れているときには、もう既に被害に遭っていると考えなくてはなりません。
木造住宅の大切な構造体の土台や柱を食べてから、目に見えるところに現れるからです。
先の ①防蟻する が重要なのは、このためです。
新築住宅も既に建っている住宅も、条件さえ整えば、いつでもシロアリに食べられてしまいます。
建物の築年数に関わらず、薬剤の効き目が続いている建物は安心です。
兆候や形跡が目に見える前に対策することが、シロアリから住まいを守る最善の方法です。
薬剤の効き目(薬効)はおよそ5年間。
その間、1度薬効の確認をします。防蟻処理から2年半後です。
それが ②プロの目で定期的に点検してもらう ことです。
シロアリ業者に依頼すると床下にもぐったり、家の周りをくまなく見てくれたりします。
実際シロアリの姿を確認するのはもちろん、その兆候や形跡を調査してくれます。
しっかりと薬効が認められれば、安心して次回の防蟻処理の時期を待つことができますね。
床下点検の流れについてはこちらをご覧下さい。
そして最後に ③シロアリを呼ぶ原因をつくらない こと。
私たち、住まい手ができる対策も覚えておくと良いでしょう。
床下換気口を塞がない
鉢植えや物置が基礎の換気口を塞いでいませんか?
地面に直に木材を置かない
シロアリの格好のエサですよ。
水漏れ雨漏れを放置しない
構造体が腐り、床下に湿気がたまり、シロアリが集まります。
この機会にぜひ家の内外を見回し、住まいの安全・安心について考えてみてくださいね。
重田さんからのこぼれ話ですが、
景気が悪くなってからの方が、シロアリ業者の出番が多いそうです。
建て替えを控える代わりに、今ある家を長持ちさせることを考える方が増えたようですね。
大切なわが家を守りましょう。職人会がお手伝いします。
アイジーコンサルティング 重田さん、ありがとうございました!
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