大のプロレスファンになったのは、おばあちゃんの影響もあったでしょうけど、
当時は子どもも大人もなく、プロレスは大人気でしたよね。
学校の休み時間や昼休みの楽しみというと、もっぱらプロレスごっこだったんです。
背の高かかった私はジャイアント馬場役で、お決まりです。
そして坊主頭の子は、大木金太郎役。
太っちょの子は豊登役。
ちょこちょこして小さい子は、吉村道明役と相場は決まっていました。
吉村道明はいつも鼻をたらしていました。
私の得意技は脳天唐竹割りで、ものすごく威力がありました。ホントですよ!
あの頭の固い大木金太郎が、涙目で「おまえのチョップは効くな~」と言ったのを、今でもはっきりと憶えています。
小鼻を膨らませてうんうん頷いていたジャイアント馬場は調子に乗って、野球のバットを割ろうと試みたことがありました。
思いっきりその必殺技を振り下ろしたところ、こんどはこっちが涙目になっていました。
バットはもちろん折れていないどころかヒビすらなく、にもかかわらず、
そのにぶい音に意外にも、みんなから「すごい!」と言われたのです。
多分他のレスラー達は、そんなに思いっきりやらないだろうと見ていたのでしょう。
本気でバットを折ろうとしていたのは、お調子者のジャイアント馬場だけで、その賞賛の声に、本泣き出来なくなり、右手をほんの少しさすりながら、引きつった真っ赤な顔でたたずんでいたのでした。
これが得意の脳天唐竹割り
吉村道明:神業 回転エビ固め
豊登のパコーンパコーンを知っている貴兄は通ですぞ!
コメント