共に立ち上がろう
過去の栄光にしがみつくのはやめて、
そこにはもう、未来はない。
匠達よ。
あなたの技を公開しよう。
あなたの技を公開することを待っている人たちがいる。
知りたがっている人たちがいる。
私たちが持っているもの、それは、当然お金ではない。
もっているものを公開する時、提供しようとするとき、
恵みの時は始まる。
いつも、欲しい欲しいだけでは、欲しいものは手に入らない。
手に取ったかに見えて、すぐに指の間からすり抜けてしまう。
我々にとって、最も大切なもの、そして我々に最も不足しているものはなにか。
それは、信頼である。
世の人々は、その信頼に向かう傾向がある。だから、大手がいいと信じたい。
それは当たっている。少なくとも大手であれば、間違いはない事を知っている。
信頼に足る名を持っている。
名を汚すことを一番嫌う大手のイメージが信頼を勝ちとっている。
匠達よ。我々に一番足りないもの、それは信頼である。
匠達よ。未来につながる道は、信頼しかない。
信頼を得る為に、持っているものを手放そう。
匠達よ。あなたの財産は、長年培ったその技、その知識である。
持っていない人たちから見ると、なんと輝かしいものか。
それを欲しがっている人たちに、思い切って全てを公開しよう。
親切丁寧に・・・
それじゃ、おれたちは飯の食いっぱぐれじゃないか・・という人がいる。
声を大にして約束しよう。
けっしてそんなことはない。
本当に得たいものは何か?真剣に考えようではないか。
そんなことしたら、仕事がなくなっちゃうじゃないか。と批判する人たちよ。
それでなくても、仕事が減っているときに、そんなことは絶対にできない。と嘆く人たちよ。
もし、失うものがあるとすれば、それはあなたの持っている技がその程度であることの証明である。
私は知っている。
寒い日に、何度も何度も怒鳴られて、それでも出来なくて、涙をながした日々を。
私は知っている。
親方に殴られ、兄弟子に小突かれて、悔し涙にくれた夜を。
夜なべして、町はすでにクリスマスの夜を楽しんでいるのに、一人コツコツと終わらない仕事に手を動かしている。
私は知っている。
どうしても納得がいかず、何度も何度もやり直した日々を。
あなたがそうやってコツコツと積み重ねてきたもの。
それは、まさしく匠と呼ぶにふさわしい君に成長してきた過程には、確かに存在する。
私はあえて言うのである。
それをすべて公開しなさいと。
もし、公開したら、崩れていってしまうんじゃないか、不安がある事はよくわかる。
しかし、約束しよう。失うものなど何もないことを。
むしろ、得ることをほうが、あまりにも大きいことを。
我々にとって、とっておきのもの、信頼が手に入るのだ。
その信頼を以って、共に未来へ進もうではないか。
今、進み始めなければ、もう道はない。
共に進むべき同志は、我々の周りにいる。
地域社会の中で、我々の技を欲しがっている人たちに親切に教えよう。
そして、その人たちが、地域社会の中で貢献していく様を見守ろうではないか。
声をかけ、相談にのり、手伝い、その一員となり、共に地域を住みやすいものにしよう。
ハウスメンテマスターとともに。
職人たちへの呼びかけより・・・
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