耐震補強というと、何か特別なことをしているような、非常に高額な、それでいてどこか、怪しいような・・・
なんだかよくわからないが、気にはなるが、本当に必要なのだろうか・・・
怖いことはわかっているが、いつ来るか分かんないし・・・
なかなか進まないなぁ~・・・というのが実感である。
リフォーム工事と耐震補強とは別物・・・
そう思っている方が何と多いことか・・・
今回は、水廻りと内装を直したい、どうせ直すなら、便利にしたいから、少し間取りを変えて使いやすくしたい。
本当は耐震も気になっているんだけど、それは今度に・・・予算がないから。
こんなご相談・・どこがおかしいのか?ごく普通の相談である。
おかしくないのが、この程度の認識力がごく一般的なのが悲しい。
耐震補強工事は、クロス張替や塗装工事などの表面の仕上げ工事とは違う。
主に、壁の中身を強くする工事である。
筋交や、構造用合板、あるいは、柱に金物を取り付けるのである。
ということは、壁をはずして行わなければ出来ない工事である。
表面のお化粧とは違う。中身を直す手術である。
壁をはずす・・・これはリフォーム工事の中ではごく一般的に行われている工程の一つである。
お風呂を入れ替える時、キッチンを取りかえる時、間取りを少し変更する時・・・
その工程の中に、壁をはずすことがある。
何を言いたいかというと、そのリフォームの中で一緒に耐震補強を行えば、経済的に出来るということである。
リフォームした後にまた、耐震補強をすることはナンセンスであるといいたい。
リフォーム時こそ耐震補強の絶好のチャンスなのだ。
ここを知ってもらいたい。
世の工務店、リフォーム会社が揃ってこの認識を持ってもらいたい。
えっ・・プロだから、知ってるんでしょう・・・
いや、知ってはいる。しかし、商売を優先するとお客様のご希望以外のことを言うと仕事にならないから言わないのか・・・
はたまた、耐震補強のことを知らないのか・・・
ものすごく大事なことなのだが・・・
この業界の啓蒙活動が先か・・・
リフォームをお考えの諸貴兄姉氏には、覚えてもらいたいことの一つである。
これを逆手に取ると、業者選びの一つのポイントにもなろう。
木造の構造に関して理解が深いリフォーム会社を選ぶことが、とっても重要だということ。
今は、顧客満足というか、サービスというか、どうも風潮として、プロの技・知識より、そっちのほうに重きを置くようになってきた。
いや、いいことである。昔は建築業界と言うと、客を客と思ってないようなところがあった。
それはそれで、大変いいことである。
しかし、若い、まだ経験がそれほどない営業マンの笑顔と愛想の良さだけで、リフォーム工事を選ぶのは危ういような気がする。
無愛想なおじさんがいいというのではない。
もちろん、デザイン性や使い勝手を考えるのは当然として、構造にも深い知識をもっていることを確認したほうがよい。
今では、段階的に耐震診断できるように、その方法がいくつか用意されている。
教科書がよくなった。
とにかくちょっと勉強すれば、そんなに難しい計算をしなくても、ソフトに入力すれば誰でも出来る。
先ずは、耐震診断ソフトの入力が出来るかどうか、ここを聞いてみるといいかもしれない。
そのくらい出来なくては、建築のプロとしてはいかがなものか・・・であろう。
最低、先ずは最低、このくらい出来なくては・・・
リフォーム会社というのは、建築を生業としている。
最低このくらいは出来なくては・・・
9月は、防災月間である。
たまには、地震対策も考えてみよう。
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