リニューアル注文住宅・・・住み継ぐ価値ある住まい
いろんな住宅がある。最近の住宅は、建築基準法がしっかりしているので、趣味の好みがあるかもしれないが、構造的にはものすごく良くなった。
それじゃ、どのくらい持つのか・・・?
平成12年6月以降の建物は、地震に対して相当に安全であるし、筆者は最低でも60~70年くらいは持つと思っている。
平成12年は、品確法の施行もあり、基準法改正もありで建築にとって新しい時代が始まった感がある。
高気密高断熱の方法も盛んに行われ、今では大分確立されて安心できるようにもなってきた。
しかし、建築基準法も改めて色々勉強してみると、すごいもんだなぁ~と思う。
誰が、こんなにいろんなことを考えて作ったのか・・・
筆者は木造住宅の耐震のことくらいしか勉強していないが、そのことだけでも大変なものである。
品確法の規定も大したもんだ・・・
しかし、一つ疑問がある。
構造屋から言わせると、筋交いより構造用合板のほうが強度的に1枚上のように論じている節がある。
確かに、使いやすいし、そうかもしれない。
合板を留めつける釘のせん断体力で地震力に抵抗するやり方は、筋交いの外れればお終いというよりいいかもしれない。
しかし、構造用に限らず合板の寿命をどう考えるのかが少しばかり心配の種である。
いくら釘の力が大切と言っても、肝心の合板自体がヘナヘナになってしまっては、釘だけでは当然ダメである。
その点、筋交いは無垢の木であるからして、その寿命は雨漏れや白アリにやられない限り多少の湿気には耐えられる。
長年持つと想像できる。
合板の寿命は何年くらいなものなのか・・・
一説には30年くらいとも言われる。
中古住宅の耐震補強であれば、住んでいる人もあと30年か40年もつのであれば、納得かもしれない。
しかし、新築では最低60年くらいは持たせたいし、もたせるべきである。
そう考えると、外壁の下地を合板で固めている今のやり方はいかがなものか・・・
無垢の木である筋交いだけで耐力を設計したほうが良いのではないだろうか・・・
実験するとただ単に、強さのみならず、ねばりに違いが出る、構造用合板と筋交い。
合板のほうが粘るのである。
筋交いはある程度まで頑張ると後は破断してしまうので、一挙に耐力がなくなる。
だから、合板が良い・・・とはなかなか・・・筆者は疑問である。
いつ来るかわからない大地震・・・
その時まで、劣化せずに、じ~~~~~~っと壁の中で、湿気や白アリにやられずに黙っておとなしくしていなければならない。
大変な役目である。
表面に出ている仕上げ材や設備機器類は、花形である。
いつも人間様の目の前で使われている。ありがたがられている。
筋交いの存在なんか、どこで何しているのか解からない・・・
不憫な奴かもしれない。
でも、命がけで守っているけっこういい奴なんだ・・・
最近では合板の優位性ばかりが強調されているが、筋交いも少しは見直してほしいと思う。
もちろん金物で、しっかりと緊結しなければその効果も半減することも忘れてはいけない。
ま、どこの世界でも、いい奴ってのはあまり出しゃばらずに、おとなしくしているもんかも・・・
で、肝心な時にしっかりとその役目を果たしてくれるのだ。
そう考えると愛おしくもある・・・筋交い・・・
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