大みそかまで仕事をしなくちゃいけないことになったのは、完全に筆者の経験不足からきた・・・
これはもう、お客様に悪くって悪くって・・・
ところが、作業が大みそかにまでなってしまって申し訳ない・・・と言ったら、
いやいやとんでもない、いいだよ、そんな・・・仕事をしてくれるだけでも有り難いんだから、こんなところにまで仕事に来てくれて・・・でも、正月に、足場はどうもねぇ~あれだけは外してくれない?・・・
なんていい人なんだ!こんな・・・お客さんの声を今まで聞いたことなかった・・・
よっしゃ~~~~~と、これはもう今日は完全に仕上げよう!
って思って、足も軽やかに作業に取り掛かった・・・
夕方には足場も外せる。・・・つもりだった・・・
皮算用は、もう初めっから狂いっぱなし・・・
暗くなってきた~~~~
終わらないあせり、寒さ、申し訳なさ・・・
昼飯抜きで頑張って・・・もう9時過ぎた・・・紅白歌合戦がかすかに聞こえてきた・・・
・・・・
・・・
除夜の鐘が一つ聞こえた~・・・・
もう駄目だ~
観念した二人は、お詫びに玄関へ・・・
申し訳ありません。終わりませんでした。後もうちょっとなんですが・・・ゴメンナサイ・・・
さぁさぁさぁ^^^^今呼ぼうって思ってたのよ・・・どうぞどうぞ・・・寒かったでしょ~どうぞどうぞ・・・
????・・・奥さんの声に顔を上げてみると・・・
そこには湯気を上げたラーメンが二つ・・・
寒かったでしょ~、ねぇ~、こんなに遅くまで、御苦労さま・・・ささ、中に入ってください。
素人の二人は顔を見合わせて、ポカ~ン・・・
いやいやいや、断るのも悪いので、熱っいラーメンを玄関先で飲みこんだ。
そう、食べるなんて、、、、憶えていない。
もう恥ずかしくて、いられない・・・感じ。
飲みこんだつもりだが、おいしかった~・・・味わったのか・・・
こんなにおいしいラーメンは食べたことない。
この時の友人は、これっきりで、建築業界にはいない。
これまでは一緒に仕事していた仲だが、ここが別れの分岐点でもある。
しかし、この友人は今でも大みそかには、年越しそばならぬ、年越しラーメンを食べているという。
この1パイのラーメンが今でも筆者をこの業界に居させてくれている。
師走の思い出は、苦い、温かい、熱い・・・
あったかいですね。(^^)
投稿情報: 矢野 | 2010年12 月 1日 (水) 09:00
続きを楽しみにしていました。
心に染みました。
木造3階建ての足場は、怖くて全然慣れません。
投稿情報: タケノ | 2010年12 月 1日 (水) 10:05
今でも、この時期になると思い出す苦い経験です。いつもこの時のラーメンの恩返しを考えています。どこかにその気持ちがあるんでしょうね~
投稿情報: コバ | 2010年12 月 1日 (水) 10:36