現場管理が面白いと書いたことがあったが、やっぱり拙は、合っているのか面白いものだ。
大工とあれだこれだと、打ち合わせるが、その中に、お互いの力量を探り合うようなところがある。
昨日も、クローゼットの内を棚で間仕切る仕事があった。
シナランバーベニヤの18mmと24mmを数枚用意したが、この使い方で大工からちょっとした提案が出た。
なるほど・・・この大工さん、まだ若いがなかなか頭がいいし、仕事も早い。
仕事が早い職人は皆総じて、仕上がりもキレイだ。
まず、仕事前の養生からしてキレイだし、現場がキレイである。
現場がキレイということは、掃除をこまめにしているということである。
たぶん、一区切りごとにさっと掃除しているのだろう。
帰り際に一回やっても同じと考える人もいるが、確かに、見た目は同じだが、全然違うものである。
やっぱり、現場がいつも片付いていると仕事も早いのである。
何回も掃除しているほうが手間だという職人もいるが、そんな職人ほど、仕事は遅いものである。
遅いだけではない。何かしら不具合が出るものだ。
仕事はそこそこ早く、キレイに収まったとしても、道具がなくなったりする人もいる。
掃除しないでゴミの中で仕事していると、小さな道具がなくなりやすい。
それに、使いたいときにゴミの中から、どこだどこだ、いちいいち探すことになる。
手先は早くても、くだらないことで時間をロスする。
このあたりは、性格というか、修行時代の親方の仕込みというか、そのどちらかで決まってしまうようだ。
昨日は、2階の部屋の仕事だったので、いらないものを下げたり、上がるついでに、大工の道具を持っていったり、「手ぶらで動くな」の職人根性が染みついている。
足場の昇り降り、屋根でもそうである。みているとうちの連中でも手ぶらで上がったり降りたりしている。ついつい文句が出てしまう。
やっぱり、職人の血が騒ぐのか・・・
普段の中の見過ごしてしまうほどの小さな出来事であるが、拙はこんな職人とのやり取りになんだか、充実感を感じてしまう。
昨日は、Mハシ大工との何気ないやり取りの中で、職人の姿勢を改めて感じ入った。
若くていい職人がいる。これは、大切にしていかなくてはいけない。
コメント