耐震補助金が各自治体であるが、横浜市では150万円という額である。
毎年300棟の予算組みをして、これまでに2000棟が利用している。
約10年間で2000棟ということは、毎年200棟である。
ということは毎年予算が余っている。
税金の使われ方としては、余った予算は翌年削られる羽目になると言うが、こと耐震の補助金だけは、ずっと予算300棟らしい。
150万円というと大きい。すごい金額である。
全国で一番高額である。筆者の知っている限りにおいて、これ以上の補助金額はない。
なぜそんなに高額な補助金なのに予算目いっぱいに使われていないのか・・・
不思議である。
今弊社では案件が9件になっている。補助金を使って耐震補強したいという希望者が9世帯あるということだ。
耐震の補助金説明会で初めて知って、利用する方も少なくない。というかほとんどである。
とにかく知らない・・・横浜市はもっと告知すべきである。
そして、それにもまして、耐震補助金が何にでも使えると思っている方々が多い・・・
というか、耐震補強というものが素人にはわかりにくいのかもしれない。
先日も、雨樋の交換が耐震補強と思っている方がいた。
ちょっとビックリである。
雨樋が補助金対象外ですよ、って言ったらがっかりしていた。
流し台の交換も、床の張り替えも補助金で出来ると思っていたようだ。
普通のリフォームと耐震補強とは違う。
というと難しいかもしれない・・・どこが違うの?・・・
お風呂を今流行りのユニットバスにすることに耐震の補助金の一部が使える。
どういうことかというと、耐震補強するということは、壁の中を工事すると言ったら解かるだろうか・・・
お風呂を直すということは、一度壁をはがす工事が必要である。
そして、ユニットバスを組み立てるのである。
耐震補強工事も壁をはがして、その壁に筋交いを入れたり、金物を取り付けたりする。
どちらも壁を壊わさなければできない。
これが、耐震補強工事とお風呂工事のダブるところである。
これを、耐震補強してから、お風呂を工事すると不経済であることはわかろう。
耐震補強ってそんなに高額な材料は使わないの一般的である。
なのに高額になるのは、壁を壊す、そしてまた仕上げる。そう言った工事が全てにかかわるからである。
だから、お風呂を直す時に一緒に耐震補強する。
キッチンを直す時に補強する。
外壁を塗り替える時に一緒に耐震補強する。
総合的なリフォーム工事を考えているのなら、まさしく耐震補強と一緒に行ったほうが俄然経済的なのである。
耐震というと構造の話であるからして、一般の人には難しいのかもしれない。
ましてや、横浜市の補助金は日本で一番煩雑で難しいであろう。
業者の中には嫌がるところもたくさんある。
だから、横浜市の補助金が余っている。
別に税金を無駄に使おうというのではない。
そんなことこのご時世にはとんでもない。仕分けされちゃう・・・
これは大切な補助金である。
以前にも書いたが、事前防災が一番有効なのである。
大地震がおきれば、事後処理はしなくちゃならない。行政の義務であろう。
事後防災は事前防災の100倍掛かるとも言われる。
経済的にも、事前防災は必要である。
もっと、知られるように行政は告知活動に力を入れていただきたい。
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