さすがに今月9月は、災害対策の特番みたいなテレビが多い。
昨晩も池上彰が地震のことをしゃべっていた。
それにしても何でも良く知っている人だ。
そりゃ、解説するくらいだから、放映前にいろいろ調べはするんだろうけど、にわか知識じゃないものを感じさせる。
地震対策については、防災より減災と言っていた。
この言葉は妙に説得力があった。
減災かぁ~~~~なるほど・・・
拙の専門分野の耐震補強にしても、この減災という言葉はうまい説明になるはず。
耐震補強するとどのくらい大丈夫なの?ってのはよく出る質問だ。
この質問にいつも、震度6強から7の地震に対しての評価ですよ、と言っている。
事実、耐震の教科書にはそう書いてある。
これは家がその後に住めるという保証をするものではありません。また、外壁やなんかにまったくヒビも入らないというものでもありませんよ。と・・・
倒壊するかしないかの判断ですと・・・
結局、命を守れるかどうかが重要ですと。
耐震補強というと、絶対に家が壊れないと思っている人が多いが、そうではない。
その説明に、けっこう言葉を選んで誤解のないように説明するのに苦労する。
しかし、あまりそれを強調して言うといい訳じみてきて、な~んだ、それなら耐震しても意味ないじゃん・・・てな具合に、補強が進まないのも困る。
そこで、この言葉はうまいと思った。
減災である。
池上彰はいみじくも言っていた。
防災というと完璧に防ぐということを考えてしまう・・・これは今回の津波で、天災は完璧に防げないということを経験した。
であれば、うまく付き合う方法として、減災。少しでも被害を少なくすること、命を守ることを考えよう。
うまいことを言うもんだ。感心した。
拙が苦し紛れに、いい訳じみたかなと思いながら、苦労して説明していたことを簡単にわかりやすく、短い言葉で言いのけた。
さすがテレビで売れっ子の名解説者だ。
明日の耐震説明会で使ってやろうと、これまた単純に思った次第・・・へへへ^^
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