住宅への選択肢が増えている。
昔は、マイホームは一生で1回買うもの。自分の城である。
一度買ったら、というか、買うなんて言葉ではうまく表現できないほど、特別なことであった。
一戸建てとなると、土地つきである。
日本人にとって土地に対する意識は、今ではお米に対する意識以上に特別なものになっている。
米と土地、日本人には特別なものである。
米は石高と言い、お金だった。
土地は領土である。
その土地を自分の名義にするという行為は、経験したものでないとピンと来ないかもしれない。
そして、その上に立つ城、住宅である。
ここに対する意識が、最近変わってきているようだ。
家、土地を手放して、老後は住みやすいところに移っていく。
その住みやすいところが、けっこう多岐にわたっている。
かなり高齢者の方は、いきなり老人ホームという選択もある。
どこかの外国という方もいる。物価が安く、治安がよく、気候の温暖な国にである。
国内でも、駅近、便の良い、鍵一つで出かけられる、庭の草取りが要らない、高層の眺めの良い・・・そんなマンションに移り住むという選択もある。
何も我が家を手放さなくても、他人に貸して、自分たちは便の良い場所に移り住むということもある。
この手は今後はやりそうだ。
移住住み替え機構なる政府系の不動産屋を知っているでしょうか?
ここのルールは面白い。
契約は3年ごとの更新である。先ずは家賃保証がある。
政府系で家賃保証してくれる。
帰りたければ、3年待てばいつでも帰れる。
借りるほうは、敷金礼金なしである。
この住まい、貸し出す際に、構造がしっかりしているかどうかチェックが入る。
古い住宅でも耐震性が確保されていなければ、貸出できないようになっている。
先ずは安心。
相場より少し安めであるが、お互いメリットとして考えられるところである。
借りるほうは安めの家賃。貸すほうは相場より家賃は安いが、家賃保証と政府系という安心感がある。
住まいの選択肢も今どきはこんなになっている。
という中で、やっぱり住みなれた土地で暮らしたい。
なんだかんだと言って、この場所を動きたくない。
いろんな理由はあるが、この選択肢が多いだろう。
そうなると今度は、住まいの快適性や維持に問題がある。
このままでは朽ち果ててしまう住宅。
建て替えという選択がある。
これには、いろんなん問題がある。
中高年で建て替えをする人は、2世帯住宅にする方が多い。
これは、子供の住宅ローンが効くからいいだろう。
自分たちだけで建て替えるのは、なかなか少ない。
次善の策としては、リフォームである。
最近の言い方をすると、これがリノベーションという。
この言い方なじんできた感がある。
リノベーションとは、機能・性能もアップし、快適になるということである。
今どきリフォームして、機能アップしないのは難しいので、リフォームとリノベーションと何が違うの?と聞かれても難しい話であるが、リフォームは小さな工事も含まれるが、リノベーションとなると大型工事をさすことになる。
規模の大小で使い分けている傾向がある。
そして、このリノベーションしようにも、金銭的な問題もある。
青空天井でお金をかける人もいないであろう。
老後の問題、色々ある。
一番はいつまで生きるか・・・である。
これが解っていれば、人生設計は難しくない。
15年と決まっていれば、預金と年金でどのくらいの生活をすればいいのかわかるというもの。
住まいの問題も建て替えることもないか、リフォームしようとなるかもしれない。
30年生きるという方は、建て替えるかもしれない。
あと5年と解れば、外国で自由に暮らすという方もいるはず。
いつまで生きるか・・・これだけは自分では決められない。
生きるも死ぬも大変である。
やっかいなことに、家族や子供のこともある。
おまけに孫まで気になる。
いや、子はもうどうでもいい、孫ほうが気になる。
いろんな問題山積みである。中高年は以外と忙しい。
そんな中高年が増えている。
そう、団塊と言われる世代がこんな問題にまさに今、出くわしている。
リフォーム、リノベーションの相談とは、建築の問題のみならず、ファイナンシャル含め、人生相談、家族相談でもある。
どんな生き方をしてきたか、これからどんなふうに生きていきたいのか・・・そこにある問題は何か・・・
言えないこともある。聞いてなければ解らないでは通らない。
まさに人生相談である。
手相、星占い、誕生日占い、顔相・・・なんでも知ってなきゃならない・・・
ついでに、ファイナンシャルの知識はこれからもっとも必要な知識である。
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